髭・おじ好きのミーハー備忘録

おじさんと髭と、父子ものが好きなOLの広くとっても浅い備忘録

おじさん受けの漫画語りVol.1

自身の周りがアオハルを謳歌していた頃、おじさん萌えオタクとして私が夢中になったのが、「おじさん受け(オヤジ受け)」である。※もちろん現在も夢中どころかそれが人生みたいになっている
今回はそんなおじさん受けの話をしたい。
当然のように腐女子用語が飛び出しているが、受け・攻め等の概念などに関してはここでは割愛させていただく。

また、おじさん受け派閥とオヤジ受け派閥・オッサン受け派閥等で、たま〜に好きなおじさんの層が変わるようなこともあるのだが今回はまとめて「おじさん受け」の記載をする。
細かな振り分けが気になる方は申し訳ないが筆者はこういったものの分類分けに関してとてつもなく雑な傾向があるためご容赦願いたい。(小声)ちなみに買った当時の筆者は「オヤジ受け」派閥でした。草。なんじゃそら。

さて、話したいおじさん受けについてだが、私は漫画家の内田カ●ル先生の描くおじさん受け*1が大好きである。当時、アニ●イトの透明ブックカバーがボロボロになるまで読んでいた。
現在になっても何度も何度も読み返し、読み返す度に本を閉じ、天を仰いで良さを噛み締めるほどである。とにかく大大大好きである。

ご本人の後書き等を見ているとそもそもこれをおじさん受けBLとして話していいかどうかは大変疑問に思う*2が、一読者としてはそのように受け取り楽しんでいるので先生には解釈違いだったとするなら大変申し訳ない。しかしこのブログは己の気持ちの吐き出しのため、あえて己の受け取り方をそのまま書く。
そのためエゴサ等を避ける目的で伏字を使いつつ紹介させていただく。(Amazonのリンク等から漏れてしまうものは致し方ないが、まあ正直そこまでエゴサされないタイプの方であろうと思っている)

今回はこちらの漫画 デデン

あなたをひとりじめ (バンブーコミックス 麗人セレクション)

表題作が素晴らしいのはもちろんなのだが、「おそ●れはやかれ」「出●一丁♡」等、表題以外の作品も大変に、良い。*3

ちなみにわざわざこのブログを見るような人には説明がいらないとは思うが、念のためだがこの表紙の二人のカップリングではない。
ちゃんとそれぞれゴリゴリのおっさんの彼女がいる。安心してほしい。

どれも素晴らしいのであっちこっちしてしまいそうだが、グッと堪えて表題作の話をしよう。

簡単なあらすじとしてはこうだ。

学生寮の寮監の先生とそこの寮生の男子生徒は両思いで交際中。まだキスまでの関係で、女子にもモテる男子生徒にとって自分と付き合っているのは良くないのではないかと不安で次の展開に一歩踏み出せない先生。そんな中、元妻が寮を訪ねてきて・・・?!

かなりざっくりしたものだが検索にそんなにひっかかりたくないのでこれ以上はやめておく。詳細が気になる方は我らがちるちる *4をチェケラしていただきたい。

まずあらすじ時点で分かる通り、この話の何が良いかというと「希望ある若者に対して俺なんかが釣り合うのか」という、がっしりした巨体に髭面の受けの風貌からは想像できないようななんともいじらしく可愛らしい悩み…。
また、それと対比するかのように、攻め側がとにもかくにも真っ直ぐな気持ちをおじさんに若い力でぶつけまくるのだ。
そんな誠意を見せられたら、おじもタジタジ、攻めくんを受け入れざるを得ない。
この話はとにかくその描写をするための仕掛けを随所に散りばめて煮詰めたようなお話で大変ありがたい。思わず拝んでしまう。
攻めが勘違いしてひとりでつっぱしり、受けに対して乱暴をはたらくにも関わらず、乱暴をされた時の受けおじが、その思いのまっすぐさに気づき、応えようと決心をした上で、困った顔で笑いながらの「…オイ…。もっとさ…優しくしてくれや…。…初めてなんだぞ?」のセリフ回しがたいへん…たいへんに…好みです…(失われる語彙)

というかこれ好きなところ解説してたら自分の描いてる漫画まじでそのまんまの構図になってるの自覚してきて恥ずかしくなってきたな…。はい…好きなんです…。

わかりやすい例を挙げた方がいいかと思ったので今回はこのお話を挙げてはみたが、上にわかるとおり、女史の作品の良さは攻めの若者たちのまっすぐかつ純粋が故の粗雑ともとれる受けへの切願、その若者の気持ちを受け止めていいの!?ときめいちゃう…どうしたらいいのぉ!?でも年上だし…俺が受け入れなくてはどうする…!という受けおじの熱い抱擁のような気持ちがしっかり伝わってくるのだ。
受けも攻めもどちらも可愛い!てぇてぇんだが〜〜〜〜〜〜〜!?*5となるのが醍醐味である。
先生ご本人もよくおっしゃっていたことだが「少女漫画です」というところからも窺える通り、いじらしい恋し合う二人がこれまたいじらしく愛を育み、結ばれる構造のものが当時の作品では多かった。その構造、その構造なのに!受けの見た目はガッチムチの筋肉と髭、体毛(ケツ毛含む※重要)をこれでもかと蓄えまくった脂乗りまくりのおじさんなのだ…。どう考えてもエッチコンロ点火*6である。

表題以外の「おそ●れはやかれ」の方もどうにかして感想を書きたいものなのだが、もう好きすぎてうまくまとめられないまま3000字くらいかいてしまっているので軽く書きたいこのブログの趣旨に合わなくなってしまう…。
そちらはまたいつかの機会に書かせてほしい。
男やもめの亡くなった女房エピソードがある作品なのだ、おじさんクラスタのみなさんはたいへんお好きだろう…!これを語らずしておじさん好きは語れまい。

ところで今回の紹介した漫画なのだが、Amazonのレビューが最新2009年のものだったのが、なんと2022年に新しくレビューが追加されていた。
嬉しくなって手を叩いて喜んでしまった。
思わず腐女子の長年の先輩にもスクショしてLINEを送る勢いだ。テンションも素晴らしい。わかる、わかるぞ、その気持ち…!!素敵なレビューをありがとう。(どこ目線なのか)

最後に少ないページ数で若い小さい筋肉がいましたが!  ほぼ!全編!デカい!ガチムチの!髭のオッサンが!受!!  難点を言うと一つのカップルを追い続けられないところですが、貴重なガチムチ髭オッサン受。 ちょっと攻ちゃん達が若過ぎなケースがあるのも気になるところですが(受ちゃん達の為にもあとしばらくは我慢してよ君たち)、貴重なガチムチ髭オッサン受。 そして攻君が割と力技でくるケースが多いので今後はもうちょい育んで納得の上で最初からイチャイチャしてほしいですが、何せ貴重なガチムチ髭オッサン受なので。  何を差し引いても星が5個になってしまいます。  世界にガチムチヒゲオッサン受(攻と同じか大きいぐらいの)が増えますように。

今回のテーマBGMはこちらでした。それではまた!

*1:内田女史は、基本的に一度ハマったら一気にハマり、アウトプットを大量にし、そしてブームが去ったら(というか自己解釈と合わなくなったら?)描かなくなるタイプの作家先生なイメージで、現在ではあまり"わかりやすくおじさん受け"はほとんど描かなくなってしまったが、根本のカップリング構造等は、いわゆる"ケツ抱き”が多い印象なのでわりと現在も地続きな印象がある。筆者はもちろんケツ抱きも大好きだが、それ以上にわかりやすいおじさんを好むため、某漫画編集と漫画家の話(大好き)以降あまり詳しく追っていないので情報が古い等あればツッコミをお願いします。ケツ抱きってなんやねんという人はこちらをご確認されたし。(わかりやすかった)ちるちるももちろんおもろいです(笑)ケツ抱きはいいぞという勢いだけは感じる

*2:後書き等から察するにおそらくおじさん受けというより歳の差カップル・子供攻めという要素の方が作者としては大事な様子。当時はそもそも受けの設定にこだわりがみられる発言が多くあったのだが、攻めの方にもかなり細かなこだわりをもっていたように思う。これじゃないと萌えん!というようなものが多かったような印象である。

*3:当時別の既刊からこの作品に辿り着いたはずなのだがどうしてこれを持っているのかはよくわからない。とにかく気が付いたら何度も読み返していたしこれを見ながらバカほどおじさん受けを描いていた。

*4:商業BLのレビューサイト。ライターが本当にすごい。個人的にマジですげえ(語彙力0)と思っているのは、コミュニティの”ソムリエ求む””探し物”である。いやそんなん見つからんやろみたいな情報でも何故か知っている野生のすげえ姐さんがいる。怖い。

*5:尊いの意

*6:

kimu3.net